ブタと燃料

navyfox2006-03-04

運転免許試験場*1で行われた、二輪車交通安全講習を受講してきました。

交通安全講習という名前の割に交通ルールだとか危険予測だとか、おおよそ交通安全「らしい」内容はなくてひたすらスラロームのような旋回を中心とした技能の講習のみ。

開校式では準備運動と日常点検のブタと燃料。

  • ブレーキ
  • タイヤ
  • 灯火
  • 燃料

だそうです。
習慣づければ1分かからずできるとのことですが、一見単車引っ張り出したあとサモ当たり前のように手早く点検を済ませるというのはそれだけでプロっぽいというかベテランっぽいというかむちゃくちゃ格好良いのであります。

講習は技量に合わせた4班に分け、それぞれ乗車頻度に応じた目安があります。私は下から2番目の月1〜2回程度。
初めての受講なのでやはり初心者ランクからか?と指導員に尋ねてみたら「初心者は発進停止からやりますから」との言葉に目安通りの1班に決定。文字通り免許取り立ての人のためなんですね。

講習は前後半に分かれ、前半は8の字(実際は台数が多いのでぐるっと回れずS時)、急制動スラローム、千鳥(マスツーリング時の編隊ではなく大回りスラローム一本橋並みの速度で行う)。
セクションごとに指導員からアドバイスを受けながら回ります。
私の場合、8の字と千鳥は比較的上手くできたのですが急制動スラロームがまずい。
8の字のような定常旋回は視線を正しく取ればOK。千鳥はパイロンへ正しくアプローチすることが重要。
スラロームはちゃんと乗れてるとのアドバイスをもらったのですが乗ってる側からすると、パイロンのリズムに対して完全に後手後手に回っていて気持ちよくないったらありゃしません。
急制動はまだまだいけるような感じでした。

前半終えて休憩。紙コップ式の自動販売機でホットココアを買ったらココアっぽい香りのするただのお湯が…信じてたのに(あずまんがネタ)(;´д⊂)

後半はスラローム中心のコースを周回。徐々に左右間隔が詰まるスラロームにUターン。不等間隔スラロームのあと8の字を使ったS字を抜けて一周。

参加者が多いのでさらに半分に分けて前半は見学。時折指導員が追走して順番待ちの間にアドバイスしてくれます。

後半でもまあまあよく乗れてるとのアドバイスをもらいましたがやはり腑に落ちないところが。
最初の大回りスラロームはなるべく先を見るよう視線を正しく取って、パイロンへのクリッピングポイントを奥に取ることでスムーズに曲がれるのですが、徐々に小回りになってくるにつれてリズムが合わなくなってきます。
ちなみにこのセクションで初めてフロントから逝く感覚を経験しました。
地面蹴っ飛ばしてなんとか立て直しましたが。

Uターンはまだまだこらえて小回りできるかというところ。アドバイスではもっときついスラロームができてるんだからできるはずとのこと。

不等間隔スラロームも苦手科目のようです。しっかりライン取りを意識して回らないとだんだん苦しくなってきます。

8の字はペースを上げようとするとボロが。スピードコントロールはまずリアブレーキというのを徹底するとして、もう少し丁寧なスロットルコントロールを心がける必要を感じました。他のセクションでもたびたび起きたのですが、スロットル操作がラフすぎて挙動乱すこと幾度。普段はスロットル操作に対する姿勢変化の少ない常に高いギアポジションを使ってるのに対し、今回はエンジンブレーキが強烈にかかる1速しか使わないためラフな操作で簡単に姿勢を乱していました。微妙な操作を意識しはじめたら途端に挙動が安定。スロットルの操作量はストロークじゃなくてほとんど力加減の範疇ですね。

そんな感じで講習も無事終了。自分の現在の腕前とどんな弱点があるのかよくわかりました。

さて、これが公道を走る上でどんな安全に繋がるのか?と首を傾げる向きもありそうですが、大義名分としては、操作に余裕ができる分周りの注意に意識を向けられるというのがあります。
クルマと違って転けるという宿命を持った二輪車はどうしても低速だと操作にばかり集中してしまいますからね。
そうでなくともスラロームや千鳥に習熟しておけば街乗りでの交差点とかで立ちゴケなんて醜態をさらす機会が減らせるだけでも収穫ですよ。

ちなみに今回の講習、受講者は109名で近年では記録的な大人数だったようです。私もこんなに人が来るものだとは思ってませんでした。
車両はほとんどがレプリカやネイキッド等のロードスポーツ系でTWや最近流行りのデカスクの類はほぼ皆無(ノーマル風のMAXAMが一台くらい)。変わり種としてはカブ70や黄色ナンバーのアドレスV。
そんな中でひときわ目を引いたのが、ある指導員の乗ってきた仔猿。最初はリジッドのモンキーなんてまたレアなものを…と思ってたら近づいてよく見てみるとなんか違う。実物は初めて見ました。
もちろん白バイ仕様のVFRもたくさん見られて眼福。RC46-1ベースの白バイ(RC49らしい)はVTEC殺してABS付いているようで。カウルにはPGM-FI&ABSの文字が。

街で見かける比率とやたらとことなるのはやはり運転技術についての感心の差でしょうな。

とりあえず、また参加したいと思うのでした。

*1:神奈川県民には"二俣川"で十分ですが。